今回は学校基本調査の数字をもとに岡山県の大学・短大・専門学校の状況について見ていきたいと思います。
※2020年1月23日に2019年版に改訂しました。
Contents
全国の動向と似ている
岡山県は規模が異なるものの、大学が増加し、専門学校が横ばい、短大が減少するという全国の動向と似ています。ただし、大学については大きく伸びているというわけではありません。
私立大学が一度減少するも盛り返す
岡山県は国立大学、公立大学は安定的に入学しており、変動しているのは私立大学となります。その私立大学は2008年前後にやや減少したものの、再び増加に転じています。
※2019年は私立大学の入学者数が過去最高となりました。
大学地域別分析(岡山県の大学はどの地域から入学するか)
中国地方は比較的安定、近畿地方が増加する国立大学
岡山県の国立大学は岡山大学です。比較的地域的に分散していることがわかります。まず、地元の中国地方ですが、1980年代後半に50%前後に数字になってから比較的安定的に50%前後を推移しています。一方で近畿地方はじりじりと増加しています。次いで四国地方からの入学も20%前後あります。このように3地域を中心に入学していることがわかります。
※2019年は近畿地方の比率が過去最高となりました。
中国地方と近畿地方が中心の公立大学
公立大学は国立大学と似ていますが、国立大学と異なり四国地方の比率はそれほど大きくなく、中国地方と近畿地方が中心になっています。
中国・四国地方が安定する一方近畿地方が減少する私立大学
私立大学は中国地方と四国地方が中心となっています。その一方でもともと2番目に多かった近畿方出身者が徐々に減少し、現在はほとんどいない状況になっています。
大学進学先分析(岡山県の高校からはどの地域に進学するか)
四国地方が増加する国立大学
岡山県からの国立大学への進学先は中国地方が徐々に減少し、四国地方が徐々に増加しています。確かに交通の便は良くなっていますが、年々上昇していることからそれ以外にも理由があるのではないかと推測されます。一方で関東地方が徐々に減少しています。
近畿・九州地方から中国地方に変化した公立大学
公立大学は設置される前後で数字が全く異なります。地元に公立大学が設置される前は近畿地方、九州地方に多く進学していましたが、設置されたら中国地方が大きく増加し、近畿・九州地方は減少しています。また、数字は小さいながら四国地方の比率も上がっています。
※2019年は中国地方への進学率が過去最高となりました。その分他の地域が減少しています。調子が良かった四国地方も減少しました。
中国地方が増加し、近畿・関東地方が減少する私立大学
私立大学への進学ではグラフを見てわかるように一貫して中国地方が増加し、その分近畿地方と関東地方が減少しています。ただし、減少傾向ですが少し違いがあります。関東地方については1980年代という比較的早めの時期に減少しています。一方で近畿地方は2010年以降という比較的遅めの時期に減少しています。
※2019年は中国地方への進学率が過去最高となりました。一方で近畿地方、関東地への進学率は過去最低となっています。
高卒進学率は?
短大が減少する(総計)
高卒進学率は横ばいからやや減少傾向にありますが、その要因は短大で、現在でも減少しています。
※2019年は短大進学率が過去最低となりました。大学・専門学校は堅調であるため、進学比率は上昇していません。
短大の減少は顕著、一方で専門学校が回復(女子)
短大は女子が多いため、減少幅も女子が大きくなっています。その分は大学も増加していますが、専門学校も一時期の減少から回復傾向にあり、進学先が二極化していることがわかります。
減少傾向にある(男子)
男子に限ると進学率自体がやや減少しています。大学、専門学校ともに減少しており、もともと進学していなかった短大も含め、全学校種で減少していることがわかります。
※2019年は男子の大学進学率が大きく伸びました。これは他の県ではあまり見られない状況です。