大学・短大・専門学校の入学者はどう推移したか(富山県2019年版)

今回は学校基本調査の数字をもとに富山県の大学・短大・専門学校の状況を見ていきたいと思います。

※2020年1月19日に2019年版に改訂しました。

Contents

大学もあまり伸びきれない

大学が伸びて、専門学校が横ばい、短大が減少しているというのは全国と同様の傾向ですが、富山県では大学があまり伸びておらず、大学自体も横ばい状態が続いています。

※2019年は専門学校入学者数が減少し、大学入学者が増加しています。また、短大も入学者が増加しています。

私立大学がない

大学の国公私立別の入学状況を見ると、国立大学はほぼ横ばいで、公立大学が少しずつ増加している一方で私立大学はほぼないに等しい状況になっています。

※2019年は富山県立大学が定員を増加させたことから公立大学の入学者が増加しています。

大学地域別分析(富山県の大学はどの地域から入学するか)

東海地方が増加する国立大学

富山県の国立大学は富山大学のみですが、甲信越地方が1位、東海地方が2位となっており、両地域の比率が高くなっています。ただし、ここ数年は東海地方の比率が上昇しています。

意外に東海地方の比率が高い公立大学

富山県の公立大学は富山県立大学ですが、国立の富山大学よりも東海地方出身者の比率が高くなっています。富山県立大学は工学部が中心の大学なので、金銭面を考えても他地域から進学する意味があると推測されます。

※2019年の甲信越地方の比率が上がっていることから、増加した富山県立大学の定員分は甲信越地方からの入学者で埋められたようです。

地元と留学生の私立大学

富山県の私立大学はほとんどありませんが、出身は地元の甲信越地方か留学生(その他)が多くなっています。

※2019年時点では留学生の比率は低下しています。

大学進学先分析(富山県の高校からはどの地域に進学するか)

関東地方が低下する国立大学

2000年前後は関東地方の比率が20%を超えていました(余談ですが富山県は東大合格者数が多い県として有名です)が現在は10%強と低くなっています。その分は地元の甲信越地方が上昇しています。

※2019年は関東地方の比率が復活傾向にあります。一応北陸新幹線の効果だといえるのかもしれません。

甲信越地方の比率高まる公立大学

甲信越地方は公立大学が多く設置されているため、そこへの進学が年々高まっています。

※2019年は富山県立大学の影響が大きくなっていると推測されます。

多岐に進学する私立大学

私立大学を見ると、当時は関東地方が圧倒的でしたが、現在では甲信越地方の比率が上昇し関東地方、近畿地方、東海地方と進学先は非常に多岐にわたっています。私立大学は大都市圏に多く設置されているため、各都市にまんべんなく進学しているようです。

※2019年は甲信越地方の比率が上昇して、他の地域が減少しています。今後はこの傾向が強まるのではないかと推測されます。

高卒進学率は?

進学率はやや低下傾向(総計)

富山県は大学進学率があまり伸びていないため、全体的な進学比率も低下傾向にあります。

※2019年は短大進学率が上昇しました。他県にはあまり見られない珍しい状況です。

大学進学率は伸びている(女子)

女子だけに関しては大学進学率が伸びており、その分進学比率も維持されています。

大学進学率が低下している(男子)

男子は2010年をピークに進学比率は低下傾向にあり、1990年代後半の水準にまで下がっています。特に大学進学率が伸びていません。やはり地元に大学がないことが影響していると推測されます。

※2019年は大学進学率の低下が一段落し、進学比率が上昇に転じました。

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