法人別在籍者の推移からみる経営戦略(GMARCH編)

今回は各校の事業報告書を元にGMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)の在籍者推移を見ていきたいと思います。

基本的に設置されている学校全部を含みますが、通信制の大学・短大と各種学校・保育園は含みません。

早慶上理(早稲田、慶応義塾、東京理科、上智)の推移はこちらをご覧ください。

今回もグラフ化してみました。

以下GMARCHの順番に経営戦略を見ていきたいと思います。ちなみにグラフ中の名称は学校法人名で以下この名称で表記します。

学習院

まず学習院です。グラフを見ても学習院のグラフだけが離れていることがわかります。もともとMARCHと表記されているところに追加されたのが学習院なので、若干このグループの中では立ち位置が異なります。

附属校は幼稚園、小学校、中学校、高校と揃っており、定員も小学校から見ると小学校120人、中学校200×2(男子・女子)、高校200×2(男子・女子)と安定した状況で推移しています。

あえて言えば、ここ数年大学の新学部設置の影響で多少在籍者数が伸びています。ただあまり新学部設置等に積極的な大学ではないので、今後あまり変動することはなさそうです。

明治大学

次に明治大学です。明治大学は法政大学に抜かれる前はこのグループで最大の規模でした(2020年度は抜き返しましたが)。

在籍者数も新学部設置の影響があった2017年度までは増加していましたが、定員厳格化の影響を受け、徐々に在籍者数を減らしています。

附属校はありますが、直属の学校は少ないため、ほぼ大学の数値だと考えてもらってよいです。

また、このグループの中では大学院生数も最も多くなっています。大学院はどの分野の学生が多いか(理系が多いと増える)などにも影響されますが、上位大学ほど大学院進学者は増加する(一部は国公立に流れてしまいますが)ことから、学生の質という意味でもこのグループの上位にいると言えるでしょう。

青山学院

次が青山学院です。青山学院はグループの中では立教学院と並んで中位になります。

学習院同様に幼稚園から高校まで一貫して附属校を設置していますし、規模も一定しています。

大学の在籍者は新学部ができたことにより増えていますが、青山学院の場合は青山学院女子短期大学の募集を停止したことによるマイナスが上回っています。当初の予定では短大分を大学の新しい学部で転換するということでしたが、短大のある渋谷区ではなく、相模原のキャンパスに新学部が設置されたことから、継続性についてはやや疑問です。

立教学院

次は立教学院です。立教学院は青山学院とほぼ同じポジションにいます。

立教学院はこのグループの中で最も在籍者数の推移が一定しています。他の大学は定員厳格化に伴って学生数を減らしているところがありますが、立教学院だけはそういった動きが少ないです。

要因についてはいくつかありますが、新学部による定員変動がなかったこと、入学定員充足率が適度(入学者を取り過ぎなかった)だったこと、留年者が少ないことなどが理由として考えられます。

中央大学

次が中央大学です。中央大学も比較的数値は一定ですが、詳細を見るといくつかの動きがあって、結果的に一定になっているように見えると言った方が正しいかと思います。

まず、横浜の中学校・高校を附属校化したことにより、人気が上昇し在籍数が増加しています。また、大学においても新学部を設置するなど定員増の動きをしています。

一方で定員厳格化の影響を少し受けていることと、これが最も深刻だと思いますが、大学院生数が約10年で半減しています。この中には法科大学院の減少という要素もありますが、明治大学のところでも書いた通り、大学院に進学するのは上位大学の証だということを鑑みると大学院生数の減少は学生の質の低下によって生じている可能性もあります。

法政大学

最後が法政大学です。法政大学はかなり数字が上下しています。一時は明治大学を上回っていましたが、定員厳格化の影響をもろに受けて、ここ数年は大学在籍者数が大きく減っています。

この間附属校の在籍者数は増加しているため、大学の減少幅がかなり大きかったことがうかがえます。

在籍者数の要因となる新学部設置も、2009年のスポーツ健康学部以降行われていません(学科の増設や改組、定員厳格化に対応した定員増などが行われているので、多少定員は増加しています)。

法政大学は今後定員厳格化に合わせた経営戦略をとるのか、少し前のように拡大戦略をとるのか注目されます。

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