法人別在籍者の推移からみる経営戦略(関関同立編)

今回は在籍者数から見る経営戦略の関関同立編です。

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今回もグラフで表記します。表記は学校法人名です。また、立命館は2013年から2015年のデータが、同志社は2012年から2015年のデータが見つかりませんでした(正確には同志社は年度別にまとめられていましたが、Flashのサービス期間が終了しているという表記になりました)

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関西大学

まずは学校法人関西大学です。

関西大学は関関同立の中ではあまり在籍者数が変わっていない法人です。また、在籍者数は多いという印象もあるかと思いますが、意外や意外、関関同立の中では少ないほうです。(これより上位の立命館も同志社も大学が2校ずつあるという事情もあります)

また、この期間より前には高校を合併するなどの在籍者拡大の活動をしていましたが、この期間はそれほど大きな動きはありません。

関西学院

次は学校法人関西学院です。関西学院は関関同立の中では最も在籍者数が少ないですが、在籍者数が増加傾向にあります。

実は少し前までは関西学院はほぼ文系の大学でした。理系は理学部しかありませんでした(関東で言えば立教大学や学習院大学のような学部構成)。

しかし、ここにきて理系学部を拡大しています。先述の理学部は理工学部になっていましたが、これを理学部と工学部に分離、さらに生命環境学部と建築学部を新設しました。ただしこれは2021年度のことです。この表に入っていませんので、今後これらの在籍者数がどう変化していくか注目です。(一応注記しておくと、入学定員ベースではそれほど増えていません。しかし、理系は大学院進学率が高くなりがちなため、在籍者ベースで増加が見込めます)

立命館

次は学校法人立命館です。先述の通り立命館のデータは2012年と2016年以降のデータしかありません。

立命館は若干ではありますが、在籍者数が増加傾向にあります。立命館には立命館大学と立命館アジア太平洋大学があり、近年は立命館アジア太平洋大学の方がメディア等で取り上げられがちです。

しかし、在籍者数という観点からするとそれほど変化はありません。立命館大学にも新学部が設置されたりしていますが、定員厳格化と相殺されている感じです。

意外なところで大学院生の数が増加しています。実はここ数年大卒就職率が好調だった(コロナ前)ため、特に文系の大学においては大学院進学者が減少傾向にありました。しかし立命館大学は大学院進学者数を伸ばしています。

もちろん理系分野で伸びた可能性もありますが、大学院進学を促進している可能性もあります。

同志社

最後は学校法人同志社です。同志社も同志社大学と同志社女子大学の2大学を有しています。

同志社の特徴は明らかに在籍者数が減少しているところです。これは主に大学の学部生の減少によって起こっています。しかも2大学とも減少しているので、法人の方針として在籍者数を減らす方向になっているのかもしれません。もちろん定員厳格化の影響も否めません。

ここまで減少しているのは関東では早稲田、関西では同志社くらいです。

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