大学・短大・専門学校の入学者はどう推移したか(鳥取県2019年版)

今回は学校基本調査の数字をもとに鳥取県の大学・短大・専門学校の状況を見ていきたいと思います。

※2020年1月23日に2019年版に改訂しました。

Contents

大学がそこまで多いわけではないが徐々に増加

鳥取県は日本一人口が少ない県なので、大学・短大・専門学校ともそこまで人数が多いわけではありません。それでも大学は徐々に増加しています。

私立大学・公立大学の設置で変化

大学は2001年と2012年以降に増加の山があります。これはどちらも同じ大学です。まず公設民営の鳥取環境大学として2001年に設置され、そこで入学者数が増加しました。しかし、公設民営は結局のところ私立大学ですので、学費の差及び国公立大学というブランドがないため、入学者が徐々に減少し、2012年に公立鳥取環境大学として公立化します。それ以降は安定しており、更に2015年には鳥取看護大学も設置されたことで、大学の入学者数が増加しています。

大学地域別分析(鳥取県の大学はどの地域から入学するか)

近畿地方が逆転した国立大学

鳥取県は中国地方にありますので、国立大学の入学者も中国地方が中心でした。しかし、ここ数年は近畿地方からの入学者が増加し、2014年以降は近畿地方の入学者が最も多くなっています。また、東海地方からの入学も増加しています。

※2019年は近畿地方と中国地方の差がさらに広がりました。

国立大学同様に近畿地方が増加する公立大学

公立大学は先述の通り歴史は浅いです。しかし、その歴史の中で徐々に近畿地方からの入学者が増加してきています。

大学は変わっても中国地方が多い私立大学

私立大学は2001年から2011年は鳥取環境大学、2015年以降は鳥取看護大学の数字です。いずれの大学の時期でも中国地方の比率が高くなっていますが、鳥取看護大学は医療系の大学のためより中国地方の比率が高くなっています。鳥取環境大学は公立化したことで他の地域からの入学者が大きく増加していることがわかります。

大学進学先分析(鳥取県の高校からはどの地域に進学するか)

関東地方が低下する国立大学

国立大学への進学は徐々に中国地方が増加しています。その代わりに減少しているのは隣接している近畿地方ではなく関東地方となっています。

設置されるたびに中国地方が増加する公立大学

公立大学に関しては当時は近畿地方に多く進学していました。しかし2000年代に入り、中国地方にも公立大学が設置されると徐々にその比率を上げ、2012年の公立鳥取環境大学の設置以降は中国地方が大きく増えています。

中国地方が増加するも近畿地方も増加する私立大学

私立大学への進学は近畿地方と関東地方が競っていましたが、私立大学の設置に伴い、関東地方は減少しています。近畿地方は減少するどころか比率が上昇しており、現在でも進学率トップとなっています。

高卒進学率は?

ここ10年は横ばい(総計)

高卒の進学率はこの10年ほとんど変動がありません。ここ数年で徐々に大学進学率が上がりそうな雰囲気はあります。

※2019年は進学比率が過去最高となりました。大学進学率も同様に過去最高となりました。

大学進学率が伸びる(女子)

女子は大学進学率が上昇しています。しかし、それでもやっと35%程度と進学率の数値自体は低くなっています。

※2019年は女子も進学比率が過去最高になりました。大学進学率が過去最高であることはもちろん、専門学校進学率も伸びました。

大学進学率が低下し短大が盛り返す(男子)

女子が大学進学率を伸ばしているのと対照的に男子は大学進学率を落としています。しかしむしろ鳥取県の場合は短大の進学率が増加していることが大きな特徴となっています。やはり県内に私立大学がない(あっても看護系のみ)という状況が影響しているものと推測されます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です