このカリキュラムが面白いー早稲田大学政治経済学部

個人的に面白いと思うカリキュラムを紹介していきます。今回は早稲田大学政治経済学部です。教育課程表は以下のサイトを参照しました。

早稲田大学政治経済学部教育科目表(2020年度版2019年度以降入学者対象)

カリキュラムの良し悪しの判断基準は以下の通りです。

1.必修科目の多寡
2.アウトプットを伴う科目(演習や卒業論文など)の有無
3.学部としての意図を感じるかどうか

同分野の他大学と比較しても必修が多い

以下は早稲田大学政治経済学部の必修科目一覧です。数字は単位数です。

必修科目政治学科経済学科国際政治経済学科
政治分析入門444
国際関係学入門2
公共哲学(政治)222
ミクロ経済学入門222
マクロ経済学入門222
ミクロ経済学A2
マクロ経済学A2
日本経済論2
公共哲学(経済)2
経済政策2
統計学Ⅰ222
統計学Ⅱ222
ゲーム理論入門22
経済数学入門22
基礎演習333
学術的文章の作成111
必修科目合計182630

また、以下は必修科目ではありませんが(同一名称科目ではありませんが)、実質的に履修しなければならない科目を準必修科目として必修科目と同等の扱いをしたものです。

※選択必修科目は実質を見て判断しています。(〇科目から△科目は意味がないため必修とはみなしません)

準必修科目政治学科経済学科国際政治経済学科
中上級演習444
第一外国語121212
第二外国語666
準必修科目合計222222

合計すると以下の通りになります。

実質必修科目政治学科経済学科国際政治経済学科
実質必修科目合計404852
卒業単位124124124
必修比率32.3%38.7%41.9%

このように早稲田大学政治経済学部の必修科目は一番少ない政治学科で30%前半、一番多い国際政治経済学科で40%超となっています。

国際政治経済学科は政治学科と経済学科の両取り+国際という学科なので共通部分の必修科目が多くなっているようです。

アウトプットはやや少ない

上の必修科目の中で講義形式ではないものは学術的文章の作成(非専門科目)、基礎演習、中上級演習(アカデミックリテラシー演習、学科別の演習など細かい科目に分かれています)の8単位分となります。

卒業論文などの卒業時の負荷は課されていないため、ゼミがアウトプットの中心になります。

この点に関しては若干少ないという印象があります。特に2年次以降は4単位しか必修ではなく、意欲的な学生はゼミを履修するが、そうでない学生はゼミを通過せずに卒業してしまう恐れがあります。

この点については、卒業年次までゼミを継続する仕組みが必要なのではないかと思います。もちろんゼミの中身が問われることは言うまでもありません。

カリキュラムの意図は?

学部としてのあり方が意識された

早稲田大学政治経済学部のカリキュラムは2019年度入学者から必修科目が増えています。

具体的には政治学科で経済学の、経済学科で政治学の基礎科目が必修化されました。

結果的に政治経済学部に在籍する全学生が、政治学と経済学の基礎科目を履修することになりました。

また、分析手法である統計学についても全学生が4単位分を履修することになっています。

こういう点を鑑みると、早稲田大学の政治経済学部は学部として何を履修しておきべきかを明確にしてきていると言えます。

入試にも影響

早稲田大学は2021年度の入試から数学を必須とすることを発表しています。

これは先ほどのカリキュラムの必修化と連動しています。統計学が必修となったことはもちろんですが、経済学の基礎が必修となったことから数学の重要性が増したためです。

アドミッションポリシーやカリキュラムポリシーなどという言葉が最近よく聞かれるようになりましたが、抽象的な言葉だけではなく、具体的に必修科目を増やし、入試制度を改定するということでこれらのポリシーを表現していると言えます。

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