定形型のカリキュラムは資格取得を目指したものがほとんどです。ではどういったカリキュラムが決まっているでしょうか。今回は看護師・保健師・助産師の資格のカリキュラムを見ていきましょう。
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看護師のカリキュラム
看護師のカリキュラムは保健師助産師看護師学校養成所指定規則(平成30年4月改訂)によると以下のようになっています。
大科目 | 中科目 | 小科目 | 単位数 |
基礎分野 | 科学的思考の基礎、人間と生活・社会の理解 | 13 | |
専門基礎分野 | 人体の構造と機能 、疾病の成り立ちと回復の促進 | 15 | |
健康支援と社会保障制度 | 6 | ||
専門分野Ⅰ | 基礎看護学 | 10 | |
臨地実習 | 基礎看護学 | 3 | |
専門分野Ⅱ | 成人看護学 | 6 | |
老年看護学 | 4 | ||
小児看護学 | 4 | ||
母性看護学 | 4 | ||
精神看護学 | 4 | ||
臨地実習 | 成人看護学 | 6 | |
臨地実習 | 老年看護学 | 4 | |
臨地実習 | 小児看護学 | 2 | |
臨地実習 | 母性看護学 | 2 | |
臨地実習 | 精神看護学 | 2 | |
統合分野 | 在宅看護論 | 4 | |
看護の統合と実践 | 4 | ||
臨地実習 | 在宅看護論 | 2 | |
臨地実習 | 看護の統合と実践 | 2 | |
総計 | 97 |
基礎科目がいわゆる教養科目、専門基礎科目が医療系全般にわたる科目です。看護師の特徴としては、専門科目Ⅰ(看護師としての総論)と専門科目Ⅱ(看護師としての各論)のそれぞれに臨地実習が付随しているところだと思います。それぞれの分野でもれなく実習することになります。
資格取得までに必要な単位数は97単位であり、そのうち隣地実習は合計で23単位分とほぼ4分の1は臨地実習に充てられています。
保健師のカリキュラム
保健師は看護師の課程と合わせて取ることが多くなっています。看護師と同時に取得する場合には三単位分免除科目がありますが、基本的には両方の資格にまたがって、標準の卒業単位を大きく超えて修得していく必要があります。
保健師の科目は以下の通りです。
大科目 | 小科目 | 単位数 |
公衆衛生看護学 | 公衆衛生看護学概論 | 2 |
個人・家族・集団・組織の支援、公衆衛生看護活動展開論、公衆衛生看護管理論 | 14 | |
疫学 | 2 | |
保健統計学 | 2 | |
保健医療福祉行政論 | 3 | |
臨地実習(公衆衛生看護学実習) | 個人・家族・集団・組織の支援実習 | 2 |
公衆衛生看護活動展開論実習、公衆衛生看護管理論実習 | 3 | |
総計 | 28 |
保健師は看護師とは少し違い、公衆衛生に力点を置いた科目構成となっています。また、比較的実習も少なく、統計学など、社会とのかかわりを学ぶ科目が多くなっています。
助産師のカリキュラム
最後に助産師のカリキュラムです。
科目名 | 単位数 |
基礎助産学 | 6 |
助産診断・技術学 | 8 |
地域母子保健 | 1 |
助産管理 | 2 |
臨地実習(助産学実習) | 11 |
総計 | 28 |
助産師は出産を担当するということで、学ぶ内容はほぼ出産に関係する分野になっています。保健師とは必要とされる単位数は同じですが、臨地実習が11単位分(約40%)と多くなっているのが特徴です。
以上が看護師・保健師・助産師のカリキュラムです。今後はリハビリテーション系の資格や医療技術系の資格などのカリキュラムとも比較してみてください。