今回は学校基本調査の数字をもとに兵庫県の大学・短大・専門学校の状況を見ていきたいと思います。
※2020年1月22日に2019年版に改訂しました。
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短大が急減している
兵庫県はもともと専門学校があまり多くなく、大学と短大が多い県でした。しかし、大学がその後順調に伸びた短大は大きく減少し、現在では専門学校の半数程度まで少なくなっています。
※2019年は専門学校が大きく伸び、過去2番目の多さとなっています。
増加分は私立大学
大学の国公私立別を見ると国立大学と公立大学はほぼ横ばいであるのに対して私立大学が現在も増加していることがわかります。
大学地域別分析(兵庫県の大学はどの地域から入学するか)
近畿地方が中心でほぼ変動がない国立大学
兵庫県の国立大学は神戸大学と兵庫教育大学があります(神戸商船大学は神戸大学に統合されました)が、70%が近畿地方からの入学で、1980年代後半以降はほぼ安定していることがわかります。
国立大学とほぼ同じな公立大学
公立大学も兵庫県には複数あります(兵庫県立大学、神戸市外国語大学、神戸市看護大学)がやや近畿地方の比率高くなっていること以外はほぼ国立大学と同じ状況になっています。
近畿地方の比率がさらに高く、それに加えて中四国が中心の私立大学
私立大学ではさらに近畿地方の比率が高く、80%弱となっています。また、それ以外の地域を見ると中国地方、四国地方が目立っており、それ以外の地域からの入学は非常に少なくなっていることがわかります。
※2019年はその他(主に留学生)の比率が過去最高となりました。
大学進学先分析(兵庫県の高校からはどの地域に進学するか)
近畿地方が低下し中国・四国地方が増加する国立大学
兵庫県の高校からの国立大学への進学状況を見ると、近畿地方の比率が徐々に低下しており、その代わりに中国地方と四国地方が増加していることがわかります。一方で関東地方は低下傾向にあります。兵庫県には灘高校など東大指向の私立高校がありますが、全体の動向からみると非常に特殊な状況であることがわかります。
※2019年は近畿地方への進学率が過去最低となり、そのかわりに中国地方と四国地方への進学率がが上がっています。
中国地方が増加する公立大学
公立大学の進学も国立大学同様近畿地方の比率が低下しており、公立大学では特に中国地方の比率が上昇していることがわかります。
※2019年は国立大学同様に近畿地方への進学率が過去最低となり、中国地方への進学が過去最高となりました。国立大学と異なるのは四国地方はあまり伸びていない点です。
近畿地方が増加し関東地方が減少する私立大学
私立大学だけは近畿地方が増加しています。その代わりに関東地方の比率が徐々に低下しており、地元への進学が多くなっていることがわかります。
高卒進学率は?
大学比率が高まっている(総計)
兵庫県の高卒進学率は横ばいかやや増加傾向にありますが、大学進学率のみが上昇しており、短大及び専門学校への進学率は低下しています。
※2019年は大学進学率が過去最高となりました。
大学進学津の上昇が顕著(女子)
女子で大学の進学率の上昇が顕著で、ここ10年間で7ポイント上昇しています。
※2019年は女子の大学進学率が過去最高を更新しています。
大学進学率はむしろ低下(男子)
男子は女子とは逆で大学進学率が低下しており、全体の進学比率も低下しています。