今回は学校基本調査の数字をもとに福島県の大学・短大・専門学校の状況を見ていきたいと思います。
※2020年1月19日に2019年版に改訂しました。
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専門学校が増加傾向
福島県は専門学校の入学者数が増加もしくは横ばい傾向にあります。大学は東日本大震災の次年度に大きく減少しましたが、それ以降は横ばい状態となっています。
私立大学で増減する
東日本大震災の影響については先述しましたが、その影響を受けたのは私立大学だけのようです。国公立大学についてはほぼ一定で、増減しているのは私立大学です。
大学地域別分析(福島県の大学はどの地域から入学しているか)
ここ数年は関東地方の比率が高まる国立大学
東日本大震災の直後こそ東北地方の比率が一時的に上がりましたが、それ以降は関東地方の比率が徐々に上がってきています。
※2019年は関東地方の比率が急上昇し、20%以上が関東地方出身者となりました。
国立大学同様関東地方の比率が上がる公立大学
福島県の公立大学は1992年と1998年に段階的に増えています。出身地については徐々に関東地方の比率が高まっています。これは会津大学の影響が大きいです。福島県の公立大学は秋田県同様に相対的に全国から集めていると言えます。
※2019年は数字は小さいですが、近畿地方の比率が甲信越地方の比率を上回っています。
関東地方からも入学するが比率が横ばいの私立大学
福島県の私立大学も近年は少し関東地方の比率が上がってはいます。しかし、1990年代前半の数値には届かないですし、入学者数自体も減少傾向にあります。
※2019年は関東地方の比率が上昇しています。東北地方では唯一です。地理的に近いことが要因として挙げられると思います。
大学進学先分析(福島県の高校からはどの地域に進学するか)
もともと関東地方の比率は高いが低下傾向の国立大学
福島県は関東地方の茨城県、栃木県と隣接しているため、もともと関東地方への進学が多い県です。しかし、近年はその数値が低下しています。最も多い時期と比較すると10%弱低下しています。
※2019年は甲信越地方の比率が過去最高となりました。
甲信越地方が伸びてきた公立大学
福島県も自県に公立大学が設置されると東北地方の比率が高まっています。ただし、ここ数年は少ないながらも甲信越地方への進学も増えています。
関東地方が多い私立大学
私立大学を見ると、60%以上は関東地方に進学します。2018年に関しては東北地方の比率が上がっていますが、まだ限定的です。
※2019年は東北地方の比率が上昇し、関東地方の比率が低下しました。
高卒進学率は?
全体の進学比率は横ばいだが専門学校が減少(総計)
全体の進学比率はここ10年ほぼ横ばいです。ただし、ここ数年は専門学校進学率が低下しつつあります。
※2019年はさらに専門学校進学率が下がりました。そのため全体の進学比率も10年前の水準に戻っています。
短大が頑張る(女子)
女子に絞ると、短大進学率がここ数年横ばいであることがわかります。短大は全体的に減少傾向ですが、福島県の女子の短大進学率は健闘していると言えます。
※2019年は専門学校進学率が下がりました。女子の低下が大きく影響しているようです。
ここ数年大学進学率が上がる(男子)
ここ数年の専門学校進学率の減少は男子で顕著なようです。その代わりに大学進学率が上昇しています。
※2019年に関して言えば男子の専門学校進学率は下げ止まっています。